江戸玩具のひとつである犬張子の起源は、平安時代に身の汚れや災いを取り除く祓いの具として用いられた狛犬の像にまで

さかのぼります。それが時を経て玩具化し、子供の健やかな成長を願う飾り物として、現在まで愛され続けてきました。

 あらかわショッピングモールでは、荒川区登録無形文化財保持者である田中作典氏の手による犬張子を購入することが

できます。

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犬張子製作の工程

@生地・下地・組み立て(2分6秒)

 “張子”といえば木型に和紙を張り合わせて作ったものですが、田中さんの作る

犬張子は雛人形の手法を取り入れ、桐塑(とうそ)という桐のおがくずをふのりで

練ってかたどった生地を使います。

 生地の継ぎ目にできた“へち”を小刀で削っていきます。頭と胴と尾の各部分の

接合面も削り、整えていきます。

 生地を削り合わせたら膠(にかわ)で溶いた胡粉を塗ります。

 次に頭、胴、尾の接合面を糊づけして接着します。

 

 

 

A地塗り・中塗り・乾燥・水拭き・上塗り(2分7秒)

 一体に組み合わせたら、膠で溶いた胡粉を地塗り、中塗り、上塗りと塗り重ねて

いきます。この胡粉作りには長年の経験と勘が必要です。

 膠の分量はそれぞれの工程で異なるだけでなく、季節やその日の天気によって

も異なります。

 塗りと乾燥を繰り返します。

 表面を平らにするために木綿の布で水拭きし、それから上塗りをしていきます。

 

 

 

 

B面相描き・仕上げ(2分10秒)

 いよいよ面相描きの工程に入ります。

 目の周りに薄紅のぼかしを入れ、耳を赤のエナメルで塗り、胡粉に青色を混ぜた

目を描きます。

 口、眉、鬚を面相筆で描き入れた後、黒のエナメルを使い、竹の棒を使って突く

ように瞳を描き入れ、最後に頭と足を塗っていきます。

 田中さんの手によって描かれる犬張子の顔は、どれも生き生きとした表情をして

います。

 

 

 

Cインタビュー〜犬張子への想い(1分38秒)

 田中氏に犬張子に対する想いを語ってもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完成品

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●○田中作典氏 プロフィール○●

 祖父・中村信太郎氏、父・田中留吉氏から数えて3代目にあたる。田中氏の犬張子は、紙を糊で貼り付ける従来の方法とは

違い、桐塑生地に胡粉を塗って面相を描くという雛人形と同じ手法により生み出される。これは祖父・信太郎氏があみだした

手法である。

 昭和63年度に荒川区の登録無形文化財保持者に認定。

 

○●○○ 荒川区登録無形文化財保持者 田中作典氏 作品集 ●○○●

犬張子(7,10,12,15,17cm)

 

 

犬張子(デンデン太鼓つき 7,10,12cm)

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犬張子(7cm)

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福犬

 

 

ポチ

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招き猫

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